2016年04月号 第13話 今だ青春真っ只中(のつもり)

楽しく充実した生活を送るためには心身ともに健康であることが必要だ。
50代半ばを過ぎ人生の後半戦を過ごしている今日このごろ、特にそう思う。
最近、膝や腰が痛むようになった。肉体の老化はもう止めようも無いがゴルフや卓球で
体を動かし汗をかくことで何とか体重増加は間逃れている。物忘れも多い。
家内からも「さっき言ったばかりでしょ」とお小言を頂戴することも日常茶飯事である。
誰しもあの頃はよかった、青春だったと過ぎ去りし日々を懐かしむことがある。
青春とは10代~20代の特権と思われているが、そんなことは無い。
私は「青春とは心の若さである」と言うサムエル・ウルマンの詩が好きだ。
いつまでも若い心を持ち、情熱を失わず、80歳まで青春でありたい。

青 春 サムエル・ウルマン(作山宗久訳)

青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方を言う。
薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな手足ではなく、
たくましい意志、ゆたかな想像力、燃える情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

青春とは臆病さを退ける勇気、安きにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する。
ときには20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
年を重ねただけでは人は老いない。理想を失うとき初めて老いる。
歳月は皮膚にしわを増すが、情熱は失えば心はしぼむ。
苦悩・恐怖・失望により気力は地に這い精神は芥にある。

60歳であろうと人の胸には、驚異に惹かれる心、おさなごのような未知への探究心、
人生への興味の歓喜がある。

君にも吾にも見えざる駅逓が心にある。
人から神から美・希望・喜び・勇気・力の霊感をうける限り君は若い。

霊感が絶え、精神が皮肉の雪に覆われ悲嘆の氷に閉ざされるとき、
20歳であろうと人は老いる。
頭を高く上げ希望の波をとらえる限り、80歳であろうと人は青春にある。

草津栗東医師会 理事 尾松 操(尾松医院)