予防接種について

予防接種とは

最近になっても、その病気(感染症)にかかってしまうと重い症状になりやすかったり、合併症をおこしやすかったり、治療法がなかったり、後遺症を残したりすることがまだまだあります。また、感染力が強いと、病気が周囲に流行してしまうこともあります。
予防接種を受けることで、免疫(感染に対抗する力)をつけたり、免疫をさらに強めたりして、症状を出さなかったり、症状を出しても重い症状になりにくくなったりすることが期待されます。
自分を守り、また周囲への流行を防ぐためにも、予防接種を受けましょう。

予防接種

予防接種の種類

 予防接種には「定期接種」「臨時接種」「任意接種」があります。
「定期接種」「臨時接種」は予防接種法に基づき実施され、市区町村長(臨時接種は都道府県知事)が行います。接種の対象年齢が決められています。対象年齢であれば、これらにはたいがい公費による補助があります。対象年齢から外れると、任意接種となってしまいますのでご注意ください。
「任意接種」は予防接種法に基づかないものです。個人の判断で受けることになり、接種費用は自分で負担する必要があります。「任意」ですが、接種する意味や必要がないということではありません。

予防接種を受ける時期

定期接種は、いつまでに接種を完了せねばならないかが決まっています(ワクチンごとに接種時期や接種間隔の目安があります)。また、任意接種につても、接種のできる期間や年齢の決まっているものがあります。
時期がきたらすみやかに受けるようにしましょう。ここでは、一般によく勧められる時期で示しています。

子どものワクチン

  • 2か月になったら始めるワクチン
    定期接種:ヒブワクチン(初回免疫 3回)、肺炎球菌ワクチン(初回免疫 3回)
    任意接種:ロタウイルスワクチン(2回ないし3回)、B型肝炎ワクチン(3回)
  • 3か月になったら始めるワクチン
    定期接種:4種混合(DPT-IPV)ワクチン(1期初回 3回)
  • 5か月ころから受けるワクチン
    定期接種:BCGワクチン(1回のみ)
  • 6か月から受けることのできるワクチン
    任意接種:インフルエンザワクチン(13歳未満は2回、13歳からは1回。毎年接種できます。)
  • 1歳になったら受けるワクチン
    定期接種:ヒブワクチン(追加免疫)、肺炎球菌ワクチン(追加免疫)、麻しん風しん混合(MR)ワクチン(1期)、水痘ワクチン(2回)、4種混合ワクチン(1期追加)
    任意接種:おたふくかぜワクチン(1回目)
    注)定期接種の追加の接種については、初回免疫ないし1期初回の接種からどのくらいの間隔をあけるのかがきまっているので、接種前によく確認しましょう。
  • 3歳になったら受けるワクチン
    定期接種:日本脳炎ワクチン(1期初回 2回)
  • 4歳で受けるワクチン
    定期接種:日本脳炎ワクチン(1期追加)
    注)追加の接種は、Ⅰ期初回の接種からどのくらいの間隔をあけるのかがきまっているので、接種前によく確認しましょう。
  • 年長さん(小学校入学前の1年間)で受けるワクチン
    定期接種:麻しん風しん混合(MR)ワクチン(2期)
    任意接種:おたふくかぜワクチン(2回目)
  • 小学校4年生で受けるワクチン
    定期接種:日本脳炎(2期)
  • 小学校6年生で受けるワクチン
    定期接種:DT(ジフテリア破傷風)トキソイド(2期)
  • 中学1年生の女性が受けるワクチン
    定期接種:ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん予防)ワクチン(3回)
    注)ヒトパピローマウイルスワクチンは、現在、積極的な勧奨は差し控えられています。ただし、定期接種としては接種可能です。
    注)インフルエンザワクチンは6か月以上の全年齢で毎年、任意接種として接種ができます。
子どもの予防接種

成人のワクチン

  • 全年齢で受けることのできるワクチン
    任意接種:インフルエンザワクチン(13歳以上は1回)
  • 65歳でのみ受けるワクチン
    定期接種:23価肺炎球菌ワクチン
    注)平成26年度から平成30年度は、各該当年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方が対象になります(平成26年度は101歳以上の方も)
    注)既定の基礎疾患のある方は60歳から接種できます。かかりつけでご相談を。
  • 65歳以上で受けるワクチン
    定期接種:インフルエンザワクチン
    注)既定の基礎疾患のある方は60歳から接種できます。かかりつけでご相談を。
大人の予防接種

予防接種を受けるまえに知っておきたいこと

予防接種は体調の良いときに受けましょう。風邪を引いたあとや、気になる症状のあるときや、持病がある場合などは、あらかじめ、接種してもらう医師に相談しましょう。
 接種を受けるワクチンについて聞いておきたいことがある場合は、十分に医師と相談し、納得してから接種を受けましょう。残念ながら、まったく副作用のないワクチンというのはありません。多くの副作用(副反応)は一時的なもので心配ありませんが、ごくまれに重大な副反応の起こることもあります。しかし、病気による重い症状や合併症の方がはるかに危険なため、ワクチンを受ける利点の方が大きいと考えられます。
 ワクチンの種類が増え、また同じワクチンを複数回受けることも必要になっているので、予防接種スケジュールが過密になりがちです。このため、異なる複数のワクチンを同じ日に同時に接種することも可能です。一つずつ接種するか、同時接種をするか、いくつのワクチンを同時に接種するかなどについても、よく相談しましょう。
 接種がすんだら、次は何を、いつごろ、いつまでに受ける必要があるかを確認しておきましょう。
 ワクチンごとに接種のできる年齢や接種間隔などがきめられています。特に「定期接種」では市区町村で決められた接種期間を守る必要があります。やむを得ず接種期間からずれる場合には、医療機関や市役所の担当課に相談しましょう。
 医療機関により、予防接種の予約が必要になることがあります。あらかじめ、問い合わせておくことをおすすめします。

予防接種と予防接種に関連する病気を詳しく知るために

予防接種や予防接種に関連する病気などの情報は、以下のホームページもご覧ください。