2021年10月号 第79話 不惑の年を迎えるにあたって

昨年5月、生まれ育った地である草津市南笠東におかだ内科クリニックを開院しました。町の移り変わりをずっと見てきた私も、もうすぐ40歳になります。節目の年を迎えるにあたりふと思い出されるのが、孔子が自身の一生を語ったといわれる有名な論語の一文です。

※論語より抜粋:子曰く、吾十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従いて、矩を踰えず。
次の10年は、惑うことなく地域医療の一助となれるよう精進していく所存です。この機会に論語を読み返してみると、2500年前の作品ではありますが、その多くが現代でも当てはまる普遍的な内容であることを再認識しました。

不惑の年を迎えるにあたって

さて、十年一昔といいますが、最近はコロナ禍もあり、わずか数年でも状況は大きく変遷するのだということを実感しています。私はというと、この十年の間に二人の子供が生まれ、クリニックを開院し、やはり状況は大きく変わってきました。

しかし、変わらないこともあります。それは、仕事の傍ら続けている趣味のゴルフです。私がゴルフを始めたきっかけは、小学生の頃に、同じく趣味がゴルフである父親に連れられて、ゴルフ練習場(打ちっぱなし)へ行ったことでした。

その後、大学ではゴルフ部に所属し、卒業後も細々と続けています。日々の忙しさもあり、なかなか思うように練習もできませんが、たまにコースに出ると清々しく感じられ、ゴルフをしていて良かったという思いになります。

そんな折、子供達がゴルフに興味を示しました。私は早速子供用のクラブを引っ張り出して、二人を打ちっぱなしへ連れて行きました。期せずして(?)子供達も、私の小学校の頃と同じ状況となったようでした。今後は、彼らのゴルフライフを陰ながら応援していきたいと思います。時の流れとともに変わっていく事が多い中で、時代や世代を越えても変わらないものを大切にしていきたいものだなと感じました。

岡田貴司(おかだ内科クリニック)