2018年01月号 第34話 わたしと釣り
俚諺に
「一時間、幸せになりたかったら酒を飲みなさい。」
「三日間、幸せになりたかったら結婚しなさい。」
「八日間、幸せになりたかったら豚を殺して食べなさい。」
「一生、幸せになりたかったら釣りを覚えなさい。」
とあります。
わたしが父に連れられ釣りを覚えたのは5歳くらいで東京の多摩川でしたから、それからずっと釣りを続けていることになります。
フナ、モロコに始まりハヤ、コイ、ブラックバスとやりました。一番長く続けているのは渓流釣りで未だに大好きです。美しい森の中の流れで出会うイワナやヤマメ、ニジマスはそれこそ宝石のようでもあります。北海道の忠類川ではサケも釣りました。海釣りも一級船舶免許を取り、タイ、ハマチ、キハダマグロ、果てはジャイアントトレバリーも狙います。
しかし、いずれの釣りでも集中している瞬間は「浮世の憂さ」をすっかり忘れていますので、これが何にも変えがたい「幸せ」だと思っています。
私のようなものでも人生いろいろあります 。辛い時もありますが、釣りはいつもと変わらず随分と心を癒してくれます。
「魚釣りという病気は死ぬまで治らない難病であると共に、人生という難病を治療する特効薬でもある。」という言葉もあります。
全くその通りです。ずっと罹り続けます。
神田 則和(かんだクリニック)